コロナ禍で迎える二年目の夏。例年なら、海へ、山へ、海外へと、レジャーに繰り出す人が増える季節だ。ましてや今夏は東京五輪の開催年。本当だったら、日本国中がお祭り騒ぎで大盛り上がりしていたことだろう。ところがお祭り騒ぎどころか、緊急事態宣言発令中の首都圏を中心に感染者数が過去最高を更新するなど、新型コロナの勢いは増すばかり。8月2日にはついに、首都圏の3県と大阪が緊急事態宣言対象地域に加わり、6都府県に拡大される事態となってしまった。菅首相も7月30日の会見で、「夏休みやお盆時期の不要不急の外出自粛をお願いする」と述べている。
大人はまだしも、かわいそうなのは子どもたちだ。待ちに待った夏休みだというのに家にこもりきりで、宿題やゲームばかりしているという子どもも多いのではないだろうか。イオンファンタジーの研究組織「エデュテイメント研究所」が7月に12歳以下の子どもの保護者170名を対象に実施した「夏休み等長期休みにおけるお子さまとの過ごし方についてのアンケート」によると、「子供の夏休みの過ごし方について悩みがあるか」との質問(複数回答)に対し、「おうち時間の過ごし方に限界があり、家での過ごし方に悩む」と51.2%の保護者が回答している。また、47.1%が「遊びに行く場所がいつも同じになる」、44.1%が「テレビ・パソコン・スマホ・ゲーム機の長時間の使用」と答えており、夏休みの過ごし方に悩む家庭が多いことが分かる。でも、ものは考えようで、巣ごもりの夏休みだからこそ、子どもたちが挑戦しやすくなることもあるのではないだろうか。
例えば、養蜂大手の山田養蜂場が毎年恒例で実施している「ミツバチの絵本コンクール」の作品募集が今年も始まっている。同コンクールではまず、「自然環境の大切さ」「社会とのつながり」「生命の尊さ」をテーマにした絵本のストーリーが募集され、その後、ストーリー部門で最優秀賞に選ばれた作品の内容にあわせたイラスト(さし絵)を募集される、二段階形式となっている。最優秀賞作品は書籍化され、山田養蜂場が1999年から取り組んでいる図書寄贈活動「みつばち文庫」の一冊として、全国の小学校へ届けられる予定だ。「ミツバチの絵本コンクール」としては第5回目だが、前身となる「ミツバチの童話と絵本のコンクール」から数えると通算23回目となり、これまでに57,580作品もの物語や絵本が応募されている。自分の作品が絵本になるチャンスなんて、そうそうあるものではない。9月17日(金)までストーリー部門の作品を募集しているので、未来の絵本作家を目指して、チャレンジしてみてはいかがだろう。
また、東京土産などでお馴染みの「東京ばな奈」を販売する株式会社グレープストーンは、東京ばな奈がこども達の忘れられない夏休みの思い出になれたら…そんな願いを込めて「東京ばな奈こども自由研究大賞」を今年も開催している。東京ばな奈を使ったアレンジレシピや、東京ばな奈を描いたぬりえや工作、ハンドメイドのアクセサリーやオリジナルデザインの包装紙などなど、東京ばな奈に関した作品ならなんでもOKのユニークな公募で、大賞を受賞すると、その作品の写真が印刷された、世界で一つだけのパッケージの「東京ばな奈」(8個入)がプレゼントされる。作品は、東京ばな奈公式のInstagramアカウントとTwitterアカウントから応募できるので、気軽に参加できるのも嬉しい。
親子でコミュニケーションを図れる取り組みとしては、東京ガス株式会社が8月13日と15日に開催する親子オンライン料理教室もおすすめだ。今回はエコ・クッキングを通して身近なところからSDGsについて学ぶことがテーマになっているので、夏休みの自由研究にもぴったりだろう。事前に届くワークシートを使って自分で調べたり、カラフルな夏野菜を使ったピザやパスタなどを作る。親子で楽しく参加すれば、美味しい夏休みの思い出ができ、日頃のお手伝いもすすんでしてくれるようになるのではないだろうか。
暗い話題や不安の多い2021年の夏だが、涼しい部屋の中でゆっくりと、これまでとは違う体験と経験を楽しむ夏休みにしたいものだ。(編集担当:藤原伊織)