辺野古「建設進める」と所信表明でも岸田総理

2021年12月08日 06:09

 岸田文雄総理は6日の国会での所信表明演説で、外交安全保障に触れ「国民と共にある外交・安全保障を進めていく」とした。その姿勢のうえで、改めて名護市辺野古での基地建設について「日米同盟の抑止力と普天間飛行場の危険性除去を考え合わせたときの唯一の解決策」とし、基地建設を進めると述べた。

 また敵基地攻撃能力の保有に関して「安全保障環境はこれまで以上に急速に厳しさを増している」と最近では定冠詞のごとくに強調し「経済安全保障や宇宙、サイバーといった新しい領域、ミサイル技術の著しい向上、島しょ防衛。こうした課題に対し国民の命と暮らしを守るため、いわゆる敵基地攻撃能力も含め、あらゆる選択肢を排除せず現実的に検討し、スピード感をもって防衛力を抜本的に強化していく」と語った。

 岸田総理は「新たな国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画をおおむね1年をかけて、策定する」とした。

 一方、核兵器なき世界に関して、核兵器保有国と非保有国の信頼と協力の上に現実的な取り組みを進めるとし「来月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の成功が重要。意義ある成果を出せるよう、米国はじめ関係国と連携しながら積極的な役割を果たしていきたい」とした。(編集担当:森高龍二)