学び直し支援 5年以内に個人経由50%以上に

2023年06月08日 06:10

 岸田文雄総理は7日開いた経済財政諮問会議で「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太の方針)の原案を示し、与党とも調整を進め、今月中旬に骨太の方針を決定できるようにするとした。

 このうち労働市場改革に関して原案では(1)リ・スキリング(学びなおし)による能力向上支援(2)個々の企業の実態に応じた職務給の導入(3)成長分野への労働移動の円滑化の「三位一体の労働市場改革」を行うとし「客観性、透明性、公平性が確保される雇用システムへの転換を図ることにより、構造的に賃金が上昇する仕組みを作っていく」としている。

 特に「学びなおしによる能力向上支援」に関しては「企業経由中心になっている在職者への学び直し支援策について5年以内を目途に効果を検証しつつ、過半が個人経由での給付が可能になるよう、個人への直接支援を拡充する」とした。
 
 原案では「その際に教育訓練給付の拡充、教育訓練中の生活を支えるための給付や融資制度の創設について検討する」とし、5年で1兆円の「人への投資」施策パッケージのフォローアップと施策の見直し等を行うほか、雇用調整助成金について、休業よりも教育訓練による雇用調整を選択しやすくなるよう助成率等の見直しを行うことをあげた。(編集担当:森高龍二)