厚労省が8日発表した6月の毎月勤労調査(速報値)で名目賃金指数を消費者物価指数で除した「実質賃金」は前年同月に比べ「マイナス1.6%」と15か月連続してマイナスになった。賃金が物価上昇に追いついていない現況が浮き彫りになっている。
一方、現金給与の業種間格差が大きい。6月の現金給与総額は事業所規模5人以上の事業所では全産業平均で46万2040円と前年同月に比べ2.3%増えていたが、業種で最も高い「電気・ガス業」は106万4715円。次いで「金融・保険業」92万1691円。「情報通信業」88万5169円。
一方、最も低い「飲食・サービス業」は14万548円。「生活関連サービス業」26万6956円。「卸・小売業」36万1108円と業種間格差が広がっている。電気・ガス業の現金給与総額は飲食・サービス業の7.57倍にもなっていた。電気ガス料金が高い要因ともいえよう。(編集担当:森高龍二)