海上自衛隊員が潜水手当を不正受給した問題で、木原稔防衛大臣は19日の記者会見で「潜水手当不正受給事案で4名の逮捕者が出ていた」と明かした。また「4名は虚偽有印公文書作成、虚偽有印公文書行使、詐欺罪により昨年11月に警務隊が逮捕、横浜地検横須賀支部に身柄付き送致した結果、不起訴処分にされている」とした。
しかも逮捕事案の報告は12日の防衛省・自衛隊での不祥事に伴う200人を超える大量処分発表時には防衛大臣には知らされていなかった。
木原大臣は「逮捕や不起訴処分の事実は、私自身、昨夜(18日夜に)報告を受けた。日付は今日19日」と言い、シビリアン・コントロールという観点でも、危機管理に強い懸念がある。
木原大臣は「今回の不正受給事案の重大性に鑑みれば、逮捕した事実を含め把握できた内容はできる限り詳しく公表すべきであった。本件に関する事実関係や経緯をしっかり把握した上で、今後の公表の在り方について、可及的速やかに報告するよう事務次官に先ほど指示した」と述べた。
木原大臣は「私に対してはしっかり報告するというのが文民統制の要諦であり、シビリアン・コントロールの要諦が守られていないと、そういう恐れもあるということで由々しきことであり、その部分、もしそういう予兆などがみられるということであれば、しっかり是正していく、私の責任と思う」と話した。
木原大臣は「事案については一部調査が継続中で、今後、不正受給額の合計額が現時点のものより増える可能性がある」とした。(編集担当:森高龍二)