立憲民主党は濵地雅一厚生労働副大臣に対し、23日、引き下げた訪問介護の基本報酬を早急に見直すことなどを申し入れた。
訪問介護事業では人件費や物価高騰に加え「訪問介護報酬」引き下げが追い打ちをかけ、介護事業者の倒産は今年上期だけで81件に上った。訪問介護事業所が存在しない自治体も97町村(6月末現在)。事業所が一つしかない自治体も277市町村に上る、深刻な事態になっている。
立憲は全国コープ福祉事業連帯機構が7月に訪問介護事業を展開する14法人を対象に行った調査で基本報酬引き下げにより事業収入が減少し、事業利益が赤字転落するという結果が出るなど「訪問介護」事業者も、利用者も深刻な影響を受けていると見直しを要請したもの。
要請では(1)国会決議を踏まえ、訪問介護の基本報酬引き下げによる影響を事業所の規模別・地域別に調査・分析すること。
(2)調査に先立ち、9月末までに訪問介護事業所に対する規模別のサンプル調査を実施すること。(3)その結果に基づき、訪問介護事業者に支援金を支給すること。その上で、訪問介護の基本報酬引き下げの見直しを含めた介護報酬の期中改定を行うこと、としている。
ネクスト厚生労働大臣の高木真理参院議員は「訪問介護の現場で悲鳴が上がっている。このまま見過ごしていては事業所倒産や介護を受けられなくなる人の増加など大変な事態になる」と早急な対応が急務と強く訴えた。(編集担当:森高龍二)