衆院選挙の比例代表の投票用紙には政党・政治団体名を記入して投票するが、立憲民主党と国民民主党の届け出略称が、ともに「民主党」になったことから、「民主党」と書いてしまうと双方の有効票割合に応じて案分されることになる。
さきの衆院選挙では全国で「民主党」との投票が362万票あり、立憲に295万票余り、国民に66万票余りが比例配分された。
投票者の意向が正確に票に反映されるよう、「民主党」と書かず、立憲民主党支持者は「立憲民主党」「立憲」「立民」「立」と記入する事。また国民民主党支持者は「国民民主党」「国民」「国」と記入するよう注意が必要。大切な意思表示を案分されないように。
法政大大学院の白鳥浩教授(現代政治分析)はXで「異なる政党が同じ略称を使用する、それによって案分票が発生するというのは有権者の意思が正しく表現されるとは考えられないので、今後は別の略称を用いることが望ましいと考えられる」と提言している。
ネット上では「略称は認めず正式名称の記入のみにするか、投票用紙に印刷しておいて有権者がマークする方式でいいではないか」「以前より政党数も増えて名称がダブる可能性も高いので、せめて略称を全党『あいうえお』順や『アルファベット』『数字』など規則性のあるものの順番などに割り当てるなども含めた方式への検討が必要かと思います」などの提案も上がっている。(編集担当:森高龍二)