東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から14年となった11日、日本共産党の小池晃書記局長は機関誌赤旗電子版で「地震・津波国である日本で安全な原発などありえず、1日も早く原発ゼロを実現しなければなりません」と呼びかけるとともに、「原発を最大限活用」などと明記した政府の第7次エネルギー基本計画については「撤回し、国民的な議論をやり直すべき」と提起した。
小池氏は福島第1原発事故に関して「東京電力旧経営陣の責任を問う刑事裁判で最高裁は上告を棄却したが、世界的にみても類をみない原発事故で、誰も刑事責任を問われず、国も東京電力も責任を問われないことは不当と言わざるを得ない」とした。
エネルギー基本計画に関しては「『原発依存度の低減』を投げ捨て、原発の『最大限活用』を明記し、原発の再稼働、新増設・建て替え、次世代革新炉の開発・設置をすすめるとした。福島第1原発事故はいまだ収束の見通しさえ立たず、数万人が避難を強いられ、故郷を奪われたまま」と指摘。
加えて「880トンあるといわれる燃料デブリを試験的に取り出せたのはわずか0・7グラム、ALPS処理水の海洋放出処理の過程で発生する放射性物質を含む汚泥(スラリー)の保管容量はほぼ満杯、その他の放射性廃棄物の処分についても見通しが立っていない」と述べ「新たな問題が次々と持ち上がっているにもかかわらず、福島原発事故を『終わったもの』にして、原発回帰にかじを切ることは許されません」と政府の姿勢を強く問題視した。(編集担当:森高龍二)