LEXUS、走りのコンパクトFRセダン、「IS」改良新型リリース 当面IS350とIS300hの2本立て展開

2025年09月11日 07:26

2025.07.31

新型LEXUS IS、低重心かつワイドなスタンスを従来以上に強調した新たなフロントフェイスが、力強く精悍なスタイリングをより際立たせたデザインに昇華した

 LEXUSは、9月9日に「IS」の大規模改良新型モデルを世界初公開した。2026年初頭以降、順次各地域で発売を予定しているという。

 過日、国産FRセダンの消滅を旧ISの生産終了宣言を受けて、危機感を煽ったが、杞憂に終わりそうだ。

 Lexus ISは1999年の初代モデル誕生以降、コンパクトFRスポーツセダンとして「クルマを操る楽しさ」を追求してきた稀有なモデルだ。LEXUSの乗り味の礎となるべく進化を続け、運動性能の高さとそれを予感させるスポーティなデザインで好評を博し、四半世紀以上に渡ってグローバル約40の国と地域で累計約130万台を販売した。

 開発にあたってToyota Technical Center Shimoyamaをはじめとする世界各地で走り込み、LEXUSならの走り味「Lexus Driving Signature」を追求し続けている。

 今回発表のモデルでは、IS300hとIS350の2種類を設定。「熟成」を開発のキーワードとし、これまでISが追求してきた「ドライバーがクルマと対話できる気持ちのいい走り」と「アグレッシブでスポーティなデザイン」にさらに磨きをかけたと喧伝する。

 発表された数少ない主要諸元のなかから、新型の全長×全幅×全高を拾うと、全長×全幅×全高4720mm×1840mm×1435mm,ホイールベース2800mm。これは旧型に較べて僅かに10mm長いだけで、残る寸法は旧モデルと同等だ。

 エクステリアは低重心かつワイドなスタンスを従来以上に強調した新たなフロントフェイスが、力強く精悍なスタイリングをより際立たせたデザインに昇華した。“F SPORT”には、空力性能を強化した新形状のリヤスポイラーを採用。加えて、足回りには軽快な走りを予感させる新意匠の19インチ軽量アルミホイールを設定した。

 走りは従来以上に磨き込んでいるという。言葉で表すなら、気持ちのいい操舵感と車両安定性のさらなる深化を目指した、ということ。電動パワーステアリング(EPS)には、バリアブルギヤを採用し、交差点や連続コーナーでの操舵角を抑え、より快適な操舵フィールを徹底的に追求している。また、リニアソレノイド式AVSの採用により、車両挙動安定と路面からのショック低減を高次元で両立し、気持ちの良いドライビングを実現した。

 インテリアは、コンパクトFRスポーツセダンのコックピットとして最も重要である機能性に重点を置いた。運転に集中できるデザインだ。センターディスプレイは、12.3インチに大型化するとともに、ドライバーの視界に配慮した高い視認性・操作性を確保。同時に、運転席正面のTFT液晶メーターも12.3インチに大型化し、シンプルでわかりやすいグラフィック表示とすることで、ドライバーが視覚的な情報をダイレクトに受け取ることができる運転環境を提供する。

 ほかにも、予防安全技術「Lexus Safety System +」の機能拡充や、高度運転支援技術 アドバンスト ドライブ[Lexus Teammate Advanced Drive]の搭載により、長距離移動などにおける運転をサポートし、オーナーの移動時間をより快適にする。

 取り敢えずIS350とIS300hの2本立てラインアップで登場するようだが、今後、V型8気筒などスポーツ心を刺激するバリエーションがリリースされるコトだろう。(編集担当:吉田恒)