総理、閣僚は靖国参拝は控えなければならない

2011年09月15日 11:00

 野田佳彦総理は14日の衆議院本会議で、自民党・古川禎久議員の質問に答え、靖国神社への参拝について「総合的に考慮すると、総理、閣僚は靖国神社に参拝することは差し控えなければならない」と述べた。

 参拝を控えるという考えより、「控えなければならないと考える」と一歩踏み込んだ考えを示した。

 靖国神社には東京裁判で下されたA級戦犯が合祀されていることから、中国、韓国に対して総理の立場での参拝には配慮すべきとの考えがあるものとみられる。

 古川議員は「国に殉じた人に対し、最大限の礼を尽すことは国家として最低限の責務」とし、総理に参拝を促がした。

 また、永久戦犯の分祀論について古川議員が「日本ではどのような方であっても亡くなれば神になり、仏になる。その御霊をお慰めするというのは日本人の素直な死生観だ」と述べ、分祀論が海外への配慮によるものであるとするなら「いかなる内政干渉も排すべき」と質したのに対し、野田総理は「不当な内政干渉には断固とした態度をとるべきと考える」とし、「宗教法人である靖国神社でどのような神を祀るかについては憲法が保障する信教の自由に関する事柄であり、政府として見解を述べる立場にない」とかわした。
(編集担当:福角忠夫)