今回のニュースのポイント
・トランプ政権は最高裁の違憲判決を受け、法的根拠を通商法122条に切り替えて一律10%の関税を本日2月24日より発動しました。
・トランプ氏は21日にSNSで税率を15%に引き上げると表明しましたが、現時点での執行は10%に留まっており、15%への積み増しには今後の精査が必要です。
・通商法122条は国際収支の赤字を理由に最大15%を150日間課す時限措置であり、この期間内の外交交渉が秋以降の物価を左右します。
米国時間の本日2月24日、トランプ政権による全輸入品への一律関税が正式に発動しました。先に最高裁から国際緊急経済権限法(IEEPA)の濫用として違憲判決を受けたことを受け、政権が即座に繰り出したのは1974年通商法122条という別の法的根拠でした。税率は本日より10%が適用されていますが、トランプ氏は21日にSNSを通じて15%への引き上げを示唆しており、市場にはさらなるコスト増への警戒が広がっています。
この法律は、米国の国際収支が深刻な赤字に陥っている場合、大統領の権限で最大15%の関税を、原則として150日間課すことを認めるものです。ここで重要なのは、122条には150日という明確な期限がある点です。なぜ、政権はあえて期限付きの法律を選んだのでしょうか。そこには司法の制約下での時間稼ぎという側面があります。最高裁の判断を尊重する姿勢を見せつつ、実務的には関税徴収を継続させるためのつなぎの役割を果たしています。
さらに、この150日という期限は、より強力で恒久的な関税措置を発動するための詳細な調査期間や、相手国からの譲歩を引き出すための交渉期間として機能しています。日本企業にとっては、自動車部品や工作機械などが対象となりますが、すぐさま店頭価格が10%跳ね上がるわけではありません。企業はまず免除申請の手続きに入り、その間は企業努力や在庫調整でコストを吸収しようとするためです。
しかし、トランプ氏が表明した15%への引き上げが現実味を帯び、この時限措置が恒久化される兆しが見えたとき、コストは一気に消費価格へと染み出し始めます。現在はまだ企業が痛みを堪えている段階であり、この150日間の交渉の成否が、秋以降の私たちの生活物価を決定づけることになります。(編集担当:エコノミックニュース編集部)













