物価高で「予定なし」が4割超に 2026年GW、市場規模は2兆6,578億円へ縮小

2026年04月17日 11:00

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インテージ調査で「予定なし」4割超 物価高が影を落とす2026年GW

今回のニュースのポイント

「予定なし」が2023年以降で最多:2026年のGWに「特に予定はない」と回答した人が41.2%に達し、近年の調査の中でも高い水準となっています。

平均予算は5%超の減少:連休中の平均予算は2万7,660円(前年比94.6%)となり、2年ぶりの減少に転じました。

物価高と不透明な世界情勢が重し:常態化する物価上昇に加え、中東情勢の悪化など世界情勢の不透明感も家計の心理的な重しになっている可能性が指摘されています。

「量的回復」から「質的変化」へ:国内旅行者数は前年比101.7%と微増する一方、1人当たりの費用は前年をやや下回る見込みで、短期・近距離・低コストを志向する動きが伺えます。

 2026年のゴールデンウィーク(4月25日〜5月6日)は、「外出しない」選択が広がっています。背景には持続的な物価上昇と世界情勢への先行き不安があり、個人消費の慎重化が鮮明になっています。

 調査会社のインテージによると、今年のGWの過ごし方について「特に予定はない」と回答した人は41.2%となり、2023年以降で最も高い水準となりました。これに伴い、期間中の平均予算も2万7,660円と、前年比94.6%(5.4%減)に留まり、2年ぶりの減少に転じています。同社の試算では、今年のGW市場規模は2兆6,578億円と、前年の2兆8,221億円から縮小する見通しです。

 消費抑制の大きな要因は、常態化した「物価上昇」です。JTBの旅行動向の見通しでは、国内旅行者数自体は前年比101.7%と微増する一方、1人当たりの旅行費用は前年をやや下回る水準とされています。旅行予算が増えたと感じる人の多くがその理由に「物価高」を挙げており、見かけの支出増があったとしても、その中身は「以前と同じ体験により高い対価を払っている」状況に近い実態が伺えます。さらに、中東情勢の悪化など世界情勢の不透明感も家計の心理的な重しになっている可能性が指摘されており、「支出や予定を控える」と回答した人は約2割に達しています。

 マクロ経済の視点では賃金上昇が進んでいるものの、エネルギーや食料品といった生活必需品への支出増がそれを打ち消しており、可処分所得の実質的な伸び悩みにより「余暇・レジャー」が圧縮されています。こうした状況下では、単価が上昇しても消費内容自体を抑える「縮小型の選択」が広がりを見せています。小売、旅行、外食といった業界にとっては、単純な「客数回復」を前提としたモデルから、こうした選別される消費への対応を前提とした戦略転換が求められる局面です。

 今後の焦点は、実質賃金と可処分所得がどこまで回復し、物価上昇がどの程度落ち着くかにあります。民間シンクタンクの分析では、実質消費支出は足元まで弱い動きが継続していると指摘されており、生活防衛意識が根強く残っています。2026年のGW動向は、日本の個人消費がコロナ禍からの量的回復という段階を経て、物価高と不確実性を見据えた「質的な構造変化」の段階に入りつつあることを示唆しているとみられます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)