今回のニュースのポイント
日本銀行が10月2日に公表した9月のマネタリーベース(日本銀行が供給する通貨の総量)は、平均残高で532兆8464億円となり、前年同月比15.2%減少しました。月ごとの振れを伴いながら、2026年に入って前年同月比のマイナス幅は総じて拡大傾向にあります。内訳では、日本銀行券発行高が2.0%減、貨幣流通高が1.2%減と微減にとどまる一方、日銀当座預金は18.3%減となりました。マネタリーベース全体の減少は、現金通貨よりも日銀当座預金で大きくなっている点が今回の特徴です。
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日本銀行が10月2日に発表した9月のマネタリーベース統計によると、日銀が供給する通貨の合計を示す平均残高は532兆8464億円となり、前年同月比で15.2%減少しました。8月の15.7%減から減少率はわずかに縮小したものの、前年水準を大幅に下回る推移が続いています。
2026年に入ってからの前年同月比の推移を見ると、1月の9.5%減から、2月10.6%減、3月11.6%減、4月11.3%減、5月12.2%減、6月13.7%減、7月13.8%減、8月15.7%減、そして9月15.2%減となっています。月ごとの小幅な振れを伴いつつも、前年同月比のマイナス幅は総じて拡大する傾向が見られます。
今回のデータを構成要素別に見ると、平均残高の内訳は、紙幣にあたる日本銀行券発行高が114兆6005億円(前年同月比2.0%減)、硬貨にあたる貨幣流通高が4兆5781億円(同1.2%減)となったのに対し、民間金融機関が日銀に預けている日銀当座預金は413兆6678億円(同18.3%減)となりました。日銀当座預金の平均残高は8月の423兆4230億円から減少し、400兆円台前半での推移となっています。現金通貨の減少率が緩やかであるのに対し、マネタリーベース全体の減少は日銀当座預金の減少でより大きくなっています。
マネタリーベースは「日本銀行券+貨幣+日銀当座預金」で定義される中央銀行の供給通貨量であり、民間部門で流通する通貨量(マネーストック)とは異なります。したがって、マネタリーベースの縮小が直ちに企業や家計が使用できる実際の資金量の同規模な縮小を意味するものではありません。金融機関が日銀に保有する当座預金の動向を含めた指標として捉える必要があります。
なお、短期的な動きを示す季節調整済みの前月比年率では、9月がマイナス10.2%となり、8月のマイナス28.8%から減少ペースが大幅に鈍化しました。前年同月比では大幅な減少が続く一方で、直近1か月間の減少ペースは前月より縮小しています。
今後の金融環境を見極めるうえでは、マネタリーベースや日銀当座預金の動向に加え、市場金利の推移や貸出動向、中央銀行の金融政策運営などを総合的に観察していくことが求められます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













