日立情報システムズは23日、システムの遠隔監視やヘルプデスク等を含めた高品質なシステム運用サービスをBPO(Business Process Outsourcing)として中国市場に展開することを目的とし、現地のIT企業である「広東華智科技有限公司」と共同で、合弁会社「広東華智立信軟件有限公司」を中国広東省広州市に設立し、6月より事業を開始することを発表した。
中国におけるITの利用拡大に伴って、金融機関や物流企業をはじめとした中国企業では、高品質なシステム運用サービスへのニーズが高まっている。そのような中、日立情報は中国市場へ本格参入。得意とする業務アプリケーションの構築・運用やネットワークサービスの分野で、現地パートナー会社とともに事業の創出に取り組んできた。さらに、今年4月に、クラウド型サービスの事業者として認可を受けている広東華智と連携し、製造業・卸売業向け基幹業務パッケージ「TENSUITE(テンスイート)」の在庫数管理モデルや流通業向け受発注データ交換サービス「REDISuite(レディースイート)」のWeb‐EDIサービスを中国で開始するなど、中国市場への進出に力を注いできた。
今回設立が発表された合弁会社は、日立情報のアウトソーシングベンダとしての運用ノウハウを生かし、サーバやシステムの遠隔監視、ヘルプデスク、業務運用、BPM(Business Process Management)等、顧客のシステム運用を包括的に支援するBPOサービスを提供し、中国最大の通信事業者である中国電信広州分公司(広州電信)に対するシステム運用サービスの提供を通じ、中国市場向けクラウドビジネスの強化・拡大を目指す。さらに、日立情報は今後、高品質なシステム運用サービスを、合弁会社を通じて中国・華南地区の日系企業や現地企業に提供し、合弁会社設立による事業体制強化によって、中国向けクラウドビジネスの強化・拡大を目指すとしている。