福島みずほ社民党党首は29日の参議院予算委員会締めくくり質疑で東京電力福島第一原発について、再臨界や格納容器が爆発する可能性があるのではないか、と質すとともに、そうした中、半径20km以上30km圏内の住民をなぜ、今もって退避させないのか、パニック回避に重点が置かれている。同圏内の屋内退避住民らを早急に圏外に退避させるべきと政府に迫った。
枝野幸男官房長官は東京電力福島第一原発について「原子炉の中にある燃料物質の一部が水や気体の形で炉の外に出る状況にある」としながらも「(半径20km以上30km圏内の住民らに対する)屋内退避指示は科学的知見に基づいて行われており、健康を最優先にして指示している」と語り、同圏内で屋内退避されている方について「安全性はもとより、水、食料の事情等踏まえて対応している」とした。
また、同圏内からの自主的退避希望者に支援しているのは(安全性の視点からでなく、物資などの入手困難など)エリア内での生活が困難になっていることを踏まえてのものとし、同圏内において、現時点では屋内退避で十分に安全が確保できるとの考えを示した。(編集担当:福角忠夫)