インターネットでの販売を含む医薬品の郵送販売をめぐり、厚生労働省と行政刷新会議との政務官レベルの折衝が早ければ今週にも始まる。
大塚耕平厚生労働副大臣と平野達男行政刷新(規制・制度改革)担当副大臣との話し合いで最終的な結論が導き出されそうだが、安全性の確保を具体的にどう図るのか、短期間でこの問題を解決するのは難しいと見る向きが多く、5月末で期限切れとなる現行制度の下での経過措置(薬局・薬店のない離島在住者や現行制度施行前から郵送で購入していた場合、その医薬品に限り、第3類以外でも例外的に認めるという措置)を2年間、離島に関してはそれ以上の期間で延長し、その措置期間に具体的な安全策を検討することになりそう。
医薬品の郵送による販売について、行政刷新会議は6日、「安全性を確保する具体的な要件の設定を前提に、第3類医薬品以外についても薬局・薬店による郵便等販売の可能性を検討することとし、この結果が出るまでは現行の経過措置を延長することとし、第1類から第3類医薬品のリスク区分についても不断の見直しを行っていく」との方向をまとめた。
これに対し、厚生労働省は「医薬品の販売は安全性を確保するため対面販売が原則であり、第3類以外の医薬品を郵送などで販売することは認められない」との姿勢を崩していない。
細川律夫厚生労働大臣は「現行制度の定着に努めることが必要」との答弁を参議院予算委員会でも行っており、副大臣間の話し合いでも経過措置期間を延長して調整する方向になりそう。
(編集担当:福角忠夫)