日米豪印外相 重要鉱物支援で具体的協力関係へ

2025年07月03日 07:05

 訪米中の岩屋毅外相は1日、ペニー・ウォン・オーストラリア連邦外相、スブラマニヤム・ジャイシャンカル・インド外相、マルコ・ルビオ米国務長官と「日米豪印外相会合」を行い「東シナ海・南シナ海を含め力又は威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対すること。北朝鮮情勢についても国連安保理決議に沿った朝鮮半島の完全な非核化へのコミットメントを再確認した」(外務省)。

 外務省は4外相が「優先的な協力事項として海洋・越境安全保障、経済的繁栄・経済安全保障、重要・新興技術及び人道支援・緊急対応の4つの分野を推進することを確認、地域に裨益する実践的な協力を引き続き継続していくことで一致した」としている。

 岩屋外相は日米豪印外相会合後の記者会見で「クアッドの結束の強さと重要性を国際社会に示すことができたと考えている。会合では自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた協力を引き続き推進することで一致し、東シナ海・南シナ海情勢、北朝鮮の核・ミサイル問題について深刻な懸念を共有した」と語った。

 また岩屋外相はクアッドの新たな取組みとして(1)重要鉱物資源に関する協力を進めていくこと(2)海上保安当局による共同航行・訓練の実施(3)自然災害対応のための空輸能力の共有などで一致した、とした。

 岩屋外相は特に「重要鉱物支援」について「開発・生産から新たなサプライチェーンの構築に至るまで具体的な協力関係を作っていこうということで意見の一致をみた」と語った。(編集担当:森高龍二)