低迷のサプリ市場、2011年は活況の兆し

2011年02月21日 11:00

 世界で初めて赤ワインを飲むと認知症の予防や改善に繋がるというメカニズムを名古屋市立大大学院、岡嶋研二教授のチームが突き止めたとして、2010年9月29日付読売新聞や「報道ステーション」が報じた。このメカニズムに、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種である「レスベラトロール」が重要な役割を果たす物質としてクローズアップされ、話題となっている。

 当然、ワインを販売するメーカーや食品業界などは、高齢化社会・健康志向の高まりなどを背景に市場の活性化を睨み、PRや新製品開発に今後も力を入れてくることは予想される。前述の岡嶋教授の研究を2007年から支援しているメルシャンも、報道されたこの時期にニュースリリースを配布し、同教授との関係や詳しいメカニズムなどを、その研究成果が今年の7月に学会で発表される事と同時に紹介している。

 そして、この成分に注目しているのがサプリメント市場だ。一粒の中にその成分が多く含まれる事を大々的にうたい、手軽に摂取出来る事を併せてインフォメーションすることで、消費者の購買意欲を高める事ができるサプリメントは、2007年にピークを迎えたが、食品偽装などの報道により2009年までの2年間は下降。だが、2010年は微増している。今後は健康志向の食品がより日常的になり、高齢者の増加も伴って市場は緩やかに拡大傾向で推移すると予想されている(シード・プランニング市場調査による)。

 「レスベラトロール」成分を含むサプリメントも数多く発売されている。アンチエイジングの視点から商品をアピールするものもあれば、健康増進的な部分を主にアピールするサプリメントもあり、同じ「レスベラトロール」成分を含んではいるが、目的の違うものが次々と市場に投入されているのが現状だ。

 例えば、佐藤製薬の関連会社、ビーアンドエイチ サトウは女性向けに肌・疲れ・冷えなどをキーワードに『美健知箋(びけんちせん)』を発売。さらにリーブ21は「レスベラトロール」の抗酸化作用に着目し、そこをサポートしていくサプリメントとして、『レストル』の販売を開始した。同社は昨年11月にも糖転移ヘスペリジンを主成分として含む『柑橘流』を販売し、薄毛や脱毛の予防に繋がる事を目的として、血行不良改善のサポートをアピール。また、アンファーはヒット商品『スカルプD』のサプリメントとして「レスベラトロール」も配合された『5α―R』を販売している。こちらも活性酸素と薄毛の関連性をうたっているようだ。

 「レスベラトロール」成分を含む商品は、アンチエイジング、健康増進などの目的に留まらず、他の用途でも登場している。今後、参入予定の様々な業界の動向も含め、ますます活況を迎えることになりそうだ。