政府は平成23年度から5年間にわたって取り組む「第2次食育推進基本計画」の骨子をまとめた。一般からの意見を募っている。
第2次計画は「周知」から「実践」へとコンセプトを変え、生活習慣病予防や改善につながる食育の推進や家庭での共食を通した子どもへの食育の推進などを大きな柱にしている。
特に朝食や夕食を家族と一緒に食べる「共食」回数を平成27年度までに週平均10.2回以上になるよう、現状より1回増をめざすとしているほか、朝食を欠食する子どもが1.6%(平成19年現在)いるが、これを皆無に、また20歳代から30歳代でも男性では28.7%(平成20年)いるため、これを15%以下に減少させるとしている。
このほか、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)予防や改善のための食事や運動など継続的に実践している国民の割合を現行の33.3%から50%以上に高めるなどをあげている。
こうした計画の背景として、総理を会長とする食育推進会議では内臓脂肪症候群と疑われる人や予備群が40歳から74歳までの男性で2人に1人、女性で5人に1人いることや糖尿病の患者や糖尿病が疑われる人が890万人、可能性が否定できない人が1320万人に上っていることをあげている。
また、子どもの食育推進では食卓を囲む家族団らんの食の楽しさを実感させるとともに、食事のナマーやあいさつ習慣など食や生活に関する基礎が習得できるよう配慮することが必要とし、仕事と生活の調和の推進などを踏まえ、企業、民間団体、学校、保育所、地域社会が連携してこれを支援することとしている。
(編集担当:福角忠夫)