東京商工リサーチが東証1部、2部上場メーカー107社を対象に2011年3月期決算下期想定為替レートの調査を行った結果、1ドル80円を想定した企業が5割に達したことが分かった。同商工リサーチが8日、発表した。
それによると、55社(51.4%)が1ドル80円で想定。82円と85円での想定が各16社、83円が6社、81円が3社、87円が3社など、想定レートでの最安値は87円だった。
また、107社のうち、期初と下期の想定為替レート比較が可能な97社では期初90円から下期80円の変更が日本電気、ホンダ、スズキ、日産など41社(構成比42.2%)。期初90円から下期85円の変更が三洋電機など14社、期初90円から下期82円の変更がトヨタ、小松製作所など12社、期初90円から下期83円の変更が富士重工業、パナソニックなど7社となっていた。
商工リサーチでは「一時の急激な円高の進行に一服感が出ているものの、円高水準が高止まりしている」とし「このまま高水準の円高が定着すると企業収益を下押しすることから、景気の先行き懸念が高まっている」と報告している。
(編集担当:福角忠夫)