三井造船<7003>は子会社であるエム・イー・エス・アフティ(MESアフティ)は、アクティブ型有機ELディスプレイ(以下AMOLED)の本格量産を見越して注入品質の向上と生産性の向上を両立させた次世代イオン注入装置「Magic―i」を開発、このたび1号機を出荷したという。
AMOLEDとは、高い輝度とコントラスト、優れた色再現性を特徴とする高性能ディスプレイであり、最近の量産技術確立により、携帯電話の高級機種やスマートフォンにおいて採用が進んでいる。また、高い画像品質に加えて液晶に比べて優れた応答性から3Dテレビの本流になるとも見られており、ディスプレイメーカ各社において、大型ガラス基板によるAMOLEDテレビ生産ラインの投資計画も進められている。
同社は現在、量産投資で先行する韓国はもとより、台湾での既存液晶製造ラインのAMOLED製造ラインへの転換計画や中国での研究開発・試作ラインの整備に対応して「Magic―i」やアニール(熱処理)装置の商談を活発に推進。なお、「Magic―i」の2号機以降も年末から来年初めの出荷を予定している。
(編集担当:宮園奈美)