上場企業が募っている希望、早期退職者数は今年1月から11月7日までで判明している57社のみでも1万6779人にのぼっていることが東京商工リサーチの調べで分かった。総募集人数はすでに前年(8623人)の1.9倍に達した。
日本電気、シャープ、ルネサスエレクトロニクスなど大手電機メーカーが募集に踏み切ったことが大きく影響している。東京商工リサーチでは1万5000人超えはリーマンショックの影響で各企業で業務見直しが行われた2009年以来、3年ぶりとしている。
東京商工リサーチでは希望・退職者の募集予定を発表してはいるものの実施にいたっていない企業や上場企業の子会社(未上場)は除いている数値としており、実際には「人員削減の動きが広がりをみせている」とみている。
そのうえで「人員削減が国内工場の閉鎖や縮小と一体になっているケースが多いなどから、雇用の柱を失う地域では、早急な受け皿づくりが迫られている」と警鐘を鳴らす。(編集担当:森高龍二)