尖閣諸島の国有化に端を発した日中関係の悪化により、悪化前に比べ通期ベースで売り上げが減少したとする企業が33.6%にのぼっていることが帝国データバンクの調べで分かった。製造、運輸・倉庫業では4割を超えた。
調査は全国2万2879社を対象に10月19日から31日にかけて実施。1万534社から回答があった。
帝国データバンクが6日までに発表したところによると、何らかの悪影響を受けたとする企業は3122社で29.6%にのぼった。特に、売り上げにしぼっての調査(回答7945社)では2666社(33.6%)が減少とし、製造業(43.4%)や運輸・倉庫業(46.5%)では4割を超えた。
帝国データバンクでは1万534社のうち29.5%にあたる3105社が市場としての魅力が低下したと回答し、35.4%にあたる3734社が生産拠点としての魅力が低下したと回答するなど「(日中関係の悪化状況が)長期化すれば影響拡大が懸念される」とし「適切な対応が求められる」と日中関係の早期改善を求めている。(編集担当:森高龍二)