イオン、企業最大規模の国内排出権を購入

2010年08月16日 11:00

 イオン<8267>は「レジ袋無料配布中止」により、消費者から集めたレジ袋収益金を活用、1企業としては国内最大規模となる約15000トンCO2相当の国内排出権を新たに購入した。

 同社は、1991年より「買物袋持参運動」、2007年には全国チェーンストアでは初となる「レジ袋無料配布中止」をスタートさせ、2010年7月20日現在、20社739店舗にまで展開を広げている。これまで集まったレジ袋収益金は、温室効果ガス削減事業から生じる排出権の購入と、店舗近隣地域において環境活動をおこなう行政・団体への寄付。この2つの用途それぞれに約半額ずつ活用してきた。

 今回の取り組みは、国内の排出権制度の運用が整備されたことを受け、温室効果ガス削減事業から生じる排出権の購入において、海外の削減事業によって生まれたクレジットの購入に活用していた金額の約半額程度を、より消費者に身近に感じてもらえる国内のCO2等の温室効果ガス削減事業で生じた「国内クレジット」購入に充てるというものだ。

 これにより同社は、国内の各地域における温室効果ガス削減事業の活性化に寄与。同時に、同クレジットを償却することで、京都議定書の定めた日本の排出削減目標の達成に向けて、国内の温室効果ガス排出量数値を削減するという。

 同社は今後も、本業を通じた温室効果ガス削減をすすめることで、国内におけるCO2などの削減事業活性化と日本の温室効果ガス排出量の削減に貢献したいと考えている。
(編集担当:宮園奈美)