総務省の「地域力創造に関する有識者会議」が地域力を高める方策として、「究極的には人材力の要素が大きい」として、人材力の結集と地域資源の発掘、再生、創造により地域の活力創出をとの最終とりまとめを行った。
国に対しては「個別補助金の廃止や一括交付金の具体的な制度設計などを踏まえ、地域の内発的で主体的な取り組みを関係府省が縦割りを排除しながら、連携、後押ししていく形が望ましい」と地域づくりに対する国の支援策のあり方を示した。
有識者会議は月尾嘉男東大名誉教授を座長とする有識者10人が昨年11月から会議を重ね、地方自治体や住民、企業が協働しながら地域力を高めるにはどうすればよいかを検討してきた。
その結果、人材力が主要なポイントになるとして、その強化に向けて、多様な個人が人材力をつける機会を豊富に提供するとともに、公務員やNPOなどバックグラウンドをもつ人々が相互に交流する機会を設けることや地域人材力の補完のために、外部人材の派遣などの取り組みを支援するなどを提言している。
また、地域固有の資源を活かす方法では、地域の大学と連携強化を図ることのほか、地域資源に適した産業の振興を図る、地域づくりの評価の視点を人口、経済、産業などの指標のみでみるのでなく、1人ひとりがいきいき、元気と過ごせるという、両者のバランスのとれた地域づくりをすべきだとしている。
(編集担当:福角忠夫)