ダイドードリンコ、「社会貢献型自販機」を展開

2010年07月06日 11:00

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ダイドードリンコは、収益金の一部を募金として寄付する社会貢献型自動販売機を積極的に展開し、社会的責任を果たしながら設置台数を確保するという効果的なアプローチを実施している。

 世界的な景気の低迷が長期化し、苦戦を強いられている業界が多い中、堅調に成長していた飲料業界までも一昨年辺りから不況の煽りを受け、2008年のソフトドリンク生産量は前年比1.2%減の1831万キロリットル(社団法人全国清涼飲料調べ)と、13年ぶりに前年実績を下回った。2009年には、拡大が続いていたミネラルウォーター市場までもが縮小に転じるなど、生産量は減少傾向にある。

 日本の飲料業界にとって大きな販売チャンネルである自動販売機は、2009年現在で256万5,100 台(日本自動販売機工業会調べ)が設置されている。自動販売機の利点は、スーパーや量販店などの販売チャネルと違い、基本的に定価で販売できるため価格競争に陥りにくく、さらに自社で商品ラインナップをコントロールしやすいことなどが挙げられる。しかし自動販売機も設置してもらうことが大前提であり、売れる場所をいかに確保できるのかが鍵。各社は限られた好立地を求め熾烈な闘いを展開している。

 そんな状況の中、業界有数の約29万台の自販機網を全国に展開しているダイドードリンコ <2590> は、好立地な設置場所の獲得に向け、さまざまなアプローチを続けている。なかでも代表的な例が、収益金の一部を募金として寄付する社会貢献型自動販売機の存在だ。収益金の一部を、全国の緑化推進活動費用として(社)国土緑化推進機構に寄付する「緑の募金自販機」や、地域福祉の充実などの支援として社会福祉法人共同募金会に寄付する「赤い羽根募金自販機」、盲導犬の育成募金として寄付する「盲導犬育成募金自販機」などを積極的に設置。自動販売機を通して、設置先オーナーとともに募金活動を行うことで地域社会への還元に努めるとともに、自販機設置そのものの付加価値を高めている。

 ダイドードリンコは今後も単に設置するだけでなく、自動販売機を通して様々な活動を行うことで、企業としての社会的責任を果たしながら設置台数を確保するという、効果的なアプローチを実施していく構えだ。
(編集担当:宮園奈美)