菅総理は11日、第174国会で所信表明演説を行い「戦後行政の大掃除の本格実施」、「経済・財政・社会保障の一体的建て直し」「責任感に立脚した外交・安全保障政策」の3つを新内閣の政策課題として揚げ、「私の提案するビジョンを御理解いただき、是非とも私を信頼していただきたい」とリーダーシップを備えた総理になれるように支持をお願いしたいとの思いを訴えた。
菅総理は戦後行政の大掃除の本格実施では「無駄遣いの根絶を一層徹底する」とし、行政組織や国家公務員制度の見直しを引き続き行うとともに、「国家公務員の天下り禁止などの取り組みも本格化させる」とした。
また、強い社会保障の実現に向け「真に手を差し伸べるべき方々に重点的に社会保障を提供する観点からも、番号制度などの基盤整備が求められている」として、「社会保障や税の番号制度の導入に向け、国民に具体的な選択肢を近く提示する」と表明。
このほか、外交・安全保障政策の面では「国際社会は地殻変動ともいうべき大きな変化に直面している」とし、「世界平和という理想を求めつつ、現実主義を基調とした外交を推進すべきと考える」との考えを明らかにした。また、「日米同盟を外交の基軸としながら、同時にアジア諸国との連携を強化する」との立場を示した。合わせて、普天間基地問題については「普天間基地の移設・返還と一部海兵隊のグアム移転は何としても実現しなければならない」とし、「日米合意を踏まえつつ、沖縄の負担軽減に尽力する」との決意を改めて示した。
(編集担当:福角忠夫)