陛下ご退席時の万歳三唱 予想外の出来事と菅氏

2013年04月30日 21:27

 菅義偉官房長官は30日の記者会見で、28日に都内の憲政記念館で政府主催により催された主権回復・国際社会復帰記念式典での閉会の辞のあと、天皇皇后両陛下が退席される際、出席者らの間から「天皇陛下、ばんざい、ばんざい」と万歳三唱があったことについて、記者団から「国民主権との関係から、その行動は相応しかったと思うか。疑問の声があがっているが」と受けとめを聞かれ「このことは、まず、整理をしていただきたい」と前置きして次のように語った。

 菅官房長官は「あの場面で、わたし自身が閉式のあいさつをし、式典が終了しました。その後、両陛下の退席時に万歳を三唱された。このことについては、政府の式典にはなかったことですから、私たちも全く予想していなかった」と式典が終了していたこと、式典の予定には入っていなかったこと、予想外の偶発的なものであったこととしての受けとめを強調した。

 菅官房長官は「参列者の人から、いわば、自然発生的に発せられたものだろうと思う」とし「政府としては、この点について論評すべきではないと考えている」と政治問題化したくないとの思いをうかがわせた。

 また、万歳三唱に一部の閣僚が手をあげたり、一緒に三唱している姿があったことについても「まったく(万歳三唱は)予想もしなかったし、話し合いもしていません。わたし自身の閉式の辞ですべてが終わったと思っていた」と、閉式の辞後のこととして、それ以上の言及は避けた。(編集担当:森高龍二)