会社、学校に行きたくない 五月病の7割以上

2010年05月11日 11:00

 健康食品などの市場調査を行っているヒューマが五月病についてアンケート調査した結果、38.3%の人が五月病を経験していることが分かった。特に、女性が40.2%と男性32.3%に比べて高かった。

 調査は男性1016人、女性3311人の合わせて4327人から回答を得たもので、今年2月から4月までの間に実施された。

 五月病になった経験のある人に、症状としてどのような症状が出たか、あるいは出ると思うかの問いには、75.9%の人が「学校、会社に行きたくない」と回答。また、「仕事、勉強、家事などに意欲がわかない」(70.4%)というものが目立った。

 五月病になって誰かに相談したか、どうかでは44.5%の人が「誰にも相談しない」と回答。家族(30.9%)や友人(27.2%)への相談も3人に1人にとどまっていた。「医師やカウンセラーなど専門医を訪ねる」は10.8%と10人に1人にとどまっていた。

 ただ、誰かに相談することにより解決すると思うかでは、上司・先輩への相談がとても解決につながったという回答が31.6%と高く、部下や後輩に相談した場合でも25%がとても解決につながると高い数値を示した。

 穎川一忠医師(日本橋えがわクリニック院長・医学博士)は同社アンケートのコメントとして「5月病は俗称で、医学的な診断名としては適応障害あるいは、うつ病、うつ状態が用いられます。4月には新しい環境への期待があり、やる気があるものの、その環境に適応できないでいると人によってはうつ病に似た症状が出現し、ゴールデンウィーク頃から起こることが多いためこの名称があります」と説明。五月病かなと思ったら、上司、先輩に相談することが良いのでは、というアンケートの結果が伺えるものになった。
(編集担当:福角忠夫)