ウォーキングと高濃度茶カテキンで脱メタボ

2010年04月27日 11:00

 花王 <4452> のヒューマンヘルスケア研究センターは、同志社大学スポーツ健康科学部の石井好次郎教授、同大学健康体力科学研究センターの宮崎亮研究員との共同研究において、歩行運動による体重減少の効果が、高濃度茶カテキンを継続摂取することでアップすることを明らかにした。

 体重減少やメタボリックシンドロームの防止のひとつとして、歩行運動が効果的であることはすでに知られていることである。また、高濃度茶カテキンは継続的に摂取することで、脂肪の燃焼量が増加する。しかし、これまで歩行運動と高濃度茶カテキンの摂取を併用した結果の報告はされていなかったため、今回検証を行った。

 今回の研究は、メタボリックシンドロームおよびその予備軍と診断された33歳~79歳の男女44名が対象。摂取前に被験者の現状の歩行数を測定し、目標とする歩数をひとりひとり設定した。その後、高濃度茶カテキン摂取群と、対象郡に分け約3ヵ月後に歩行数、体重などを測定した。その結果、両郡において歩行数が増加し、体重、BMI、ウエスト周囲、ヒップ周囲径が低下。また、高濃度茶カテキン摂取郡はさらに有意な結果となった。つまり、歩行数を伸ばし、高濃度茶カテキンを摂取することでメタボリックシンドロームの診断基準となる項目の該当数が減少するといえる。また、善玉コレステロール値の増加もみられた。

 同社と共同研究を行った石井教授は「歩行運動の指導を行うと体重の減少や善玉コレステロールの増加の効果があることは、これまでにも報告されております。ただ普段あまり歩いていない方にすぐに5,000歩も10,000歩も余計に歩かせるのは、現実的ではありません。厚生労働省も、”健康日本21”の中で、まずは1,000歩、歩数を増やすことを目標としています。少しの頑張りで効果を実感できることが、運動に対するモチベーションの維持・向上に結びつきます。」とコメントしている。
(編集担当:山下紗季)