新日本製鐵、脱ガス設備で製造対応力を強化

2010年04月06日 11:00

 新日本製鐵 <5401> は、君津製鉄所にて4月1日より製鋼脱ガス設備が本格稼働を開始したと発表した。

 脱ガス設備は、溶鋼中の水素、炭素を除去する設備で、エネルギー向け厚板鋼板や自動車用鋼板等の高級鋼の製造に必要な設備のひとつ。同社では、高級鋼需要の拡大に対応した精錬能力の向上を目的とし、君津製鉄所にて、鋼の二次精錬設備であるこの脱ガス設備の増設を進めてきた。

 同社は、2007年に八幡製鉄所及び名古屋製鉄所において1基ずつ脱ガス設備の増設を完了している。君津製鉄所では4基目となる今回の脱ガス設備の増設・本格稼働により、一貫での高級鋼対応力が一層強化されることになった。

 尚、同社では、約100億円を投資して今回増設した真空脱ガス設備1基で、年間200万トン精錬能力が向上すると試算している。
(編集担当:北尾準)