被害者の7割が高齢者 未公開株の勧誘トラブル

2010年03月23日 11:00

 未公開株や社債の勧誘をめぐる消費者トラブルが増えている。特に、60歳以上の高齢者がトラブルに巻き込まれるケースが7割を超えている。このため、消費者庁は「少しでも不審に思ったら取引を見合わせ、慎重に対処するように」と呼びかけている。

 消費者庁によると、昨年4月から今年2月末までの間に各地の消費生活センターなどに寄せられたトラブルは5102件にのぼり、前年度(3183件)の1.6倍になっていた。

 勧誘も「未公開株を高値で買い取るという別の名前の業者が電話をかけてくる劇場型といわれる手口や、未公開株の購入経験がある消費者に対し、その被害を回復するなどと言って新たに未公開株を購入させるなど、巧妙になっている」という。

 トラブルに遭ってしまったら、各地の消費生活センターか、消費者ホットライン(0570・064・370)へ相談するよう呼びかけている。

 また、高齢者がこうしたトラブルに巻き込まれないよう、消費者庁は全国社会福祉協議会や全国地域包括・在宅介護支援センター協議会、全国ホームヘルパー協議会、社団法人認知症の人と家族の会、財団法人日本消費者協会、主婦連合会など主な関係団体に対して協力を要請した。
(編集担当:福角やすえ)