長妻昭厚生労働大臣は3月4日開かれた参議院予算委員会で、雇用情勢について「フリーターが昨年から増加傾向にあること」に懸念を表明するとともに、特に、フリーターに特化した対策にも力を入れていかねばならないとの考えを示した。自見庄三郎議員(国民新党幹事長)の質問に答えた。
総務省労働力調査によると、フリーター(パートやアルバイトを主な収入として暮らしている15歳から34歳までの若年層で、働く意欲のある無職者も含んでしる)と呼ばれる人は2003年の217万人をピークに、若年層の雇用政策への取り組み効果もあり、5年連続して減少し、2008年には170万人にまで減った。しかし、2009年には178万人と逆に8万人の増加に転じており、長妻大臣は、このことを懸念した。
同省職業安定局によると、マンツーマンでの職業相談など若年層の雇用促進に向けての取り組みで、昨年4月から今年1月末までの間に20万7000人の正規雇用を実現し、成果は出ているものの、就業より、フリーター状態になっている人の数が上回った。同省では、新年度も引き続き、若年層の雇用対策を推進したいとしている。
(編集担当:福角やすえ)