三陽商会に改善命令 商品表示に問題と消費者庁

2009年12月10日 11:00

 カシミヤを使用していない商品につけた下げ札や品質表示タッグに「カシミヤ25%」と記載して一般消費者に商品を販売したとして、消費者庁は9日、都内に本店を置く婦人服・紳士服の製造販売大手・三陽商会に対し景品表示法違反で改善命令を行った。三陽商会では10月から問題の商品を自主回収している。

 消費者庁によると、同社は今年8月11日ころから9月25日ころまでの期間で、原材料にカシミヤを使用していないのに、下げ札などに「カシミヤ25%」と記載し、カシミヤが使用されているかのように示す表示を行って該当商品を販売していた。

 売られていたのは、ベスト(品番MEJ34-530の色番06と55)カーディガン(MEJ35-530の06と55)プルオーバー(MEJ32-530の06と55)。

 同社では、9日、消費者庁から措置命令を受けたことを告知するとともに「10月7日から自社のホームページでお詫びと回収の告知を記載していること」を伝え、「お客様、関係者の方々に多大なご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。本措置命令を真摯に受け止め、再発防止に努力して参ります」とのコメントを発表した。

 問題の商品は、全国の百貨店で販売された婦人服ブランド「マッキントッシュ フィロソフィー」のニット製品3型の組成表示で「綿25%」と記載すべき箇所に「カシミヤ25%」と表記していた。
(編集担当:福角やすえ)