安倍晋三総理は15日の参議院予算委員会で、徴兵制について「自民党憲法改正草案でも認められない」と断言した。
安倍総理は「現行憲法においても徴兵制は認められない」とし、現行憲法で認められない根拠については「犯罪による処罰の場合を除いて本人の意に反する苦役に服させられないとの条文(18条)に反するものだと理解している」とした。
そのうえで、安倍総理は自民党の憲法改正草案でも「(何人も犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられないという同じような条文があるとし)徴兵制は認められない」と語った。
安倍総理は答弁の中で「何が自由や民主主義を担保しているかといえば、日本国という存在によって担保している。日本国そのものが危機に瀕したときには自由や民主主義や法の秩序を守るためにも(国民に)様々な協力をしていただく。しかし、それは兵役ではない」と明確に述べた。
これは民主党の小川敏夫議員が自民党の憲法改正草案の前文に何人も国を守ることが国民の義務との規定があり、徴兵制を自民党憲法草案ではできるのではないか、その旨を総理に質したのに答えた。
小川議員は「自民党の憲法改正草案では解釈によって徴兵制を認めるような道があるのではないかという点があるので、議論は別の機会にまた行いたい」としたが、小川議員は「総理自らの発言で、自民党憲法改正草案によっても、徴兵制は憲法上、許されないという発言は重い言葉だ」と語った。(編集担当:森高龍二)