キユーピー、レンジで手軽にできる「蒸しサラダ」メニューを提案

2009年10月01日 11:00

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キユーピーが今年の秋冬に提案を強化している「蒸しサラダ」メニュー。電子レンジで手軽に調理でき、野菜だけでなく、肉や魚も加えた、ボリュームたっぷりのサラダメニューとなっている。

 総務省が実施した平成16年全国消費実態調査によると、日本の一般家庭における電子レンジの普及率は、97.4%にもなるといわれている。年々電子レンジ自体は進化しており、利用者の目的も多様化する傾向が見られる。

 そんな中、マヨネーズを含めたドレッシング市場においてシェアトップを誇るキユーピー <2809> では、2008年から専用パウチに素材を加え、電子レンジ加熱するだけで本格的なおかずが簡単に出来上がる「レンジクック」シリーズを開発し、発売してきた。家庭で調理すると時間がかかる煮込みメニューも「レンジクック」を使えば短時間で手軽に調理でき、味付けの失敗もなく仕上がる。現在バラエティに富んだ12品をラインナップし、徐々に認知度が高まってきているという。さらに2009年に入って、同じく専用パウチを使うことで、手作りならではの具材感と出来立てのおいしさが楽しめるパスタソースの新シリーズ「レンジで手作りパスタソース」を発表。いずれもその手軽さと本格的な味わいから、仕事や家事で忙しい主婦や一人暮らしの独身男性などを中心に人気を呼んでいる。

 新たな調理法として電子レンジ用の商品が普及し、食卓に並ぶメニューのバリエーションが増える一方で、厚生労働省が「健康日本21」内で推進する1日あたり350gという野菜摂取が、実際には約290gにとどまっているという調査結果(厚生労働省平成19年国民健康・栄養調査)もあり、相変わらず野菜の摂取不足が言われている。そこで同社では、2009年の秋冬からは、電子レンジで手軽に調理でき、かつ野菜がたっぷり食べられる「蒸しサラダ」メニューの提案を推進。同社では数年前から「今まで脇役的な存在であったサラダを、食卓の主役にしよう」というコンセプトのもと、野菜だけでなく、肉や魚も加えたボリュームのある、主菜となるサラダメニューの提案を強化してきたが、今回は、さらに新しいサラダメニューとして「白菜と豚肉の蒸しサラダ」、「もやしと豚肉の蒸しサラダ」、「白身魚とぶなしめじの蒸しサラダ」など、旬の野菜や食材をいかした「主菜」となる蒸しサラダメニューを提案していく。クッキングペーパーを使うとより美味しく仕上がるということで、ライオン社とのコラボレーション販促を企画したり、スーパーなど店頭での調理・試食の実演やメニューリーフレットの配布、また同社のホームページ上にてレシピを紹介するなどし、旬の野菜を使った「蒸しサラダ」のおいしい食べ方を消費者に提案していくことで、サラダに欠かすことのできないドレッシングの利用をさらに促進する。

 同社は、商品名や味を前面に押し出すのではなく、新しいサラダメニューの作り方やドレッシングの使い方を提案することで、ドレッシングの魅力を伝え、使用場面を増やし、新たな消費者を獲得していく方針のようだ。ドレッシング市場におけるリーディングカンパニーの、さらなるシェア拡大を狙った新たなマーケティング戦略が、業界全体にさらなる活気を与えることになるのではと期待されている。
(編集担当:北尾準)