日本の食品産業の方向探る研究会座長に深川氏

2009年09月07日 11:00

 今後の食品関連産業の方向性を示し、業界振興施策に役立てようと農林水産省に立ち上げられた食品関連産業の将来展望研究会の初会合が9月4日午後5時から同省会議室で催され、委員の互選により、座長に深川由起子・早稲田大学政治経済学術院教授が選出された。委員会は月3回程度の回数で来年2月まで開く予定で、年度末に報告書を取りまとめたい意向だ。次回開催は9月29日に決まった。

 同省によると「日本の食品製造業には114万人が従事し、従業員4人以上の事業所数は3万2508事業所と、自動車(輸送用機械器具)製造業界(従事者105万人、事業所1万2426事業所)を上回る産業になっており、生産額でも自動車(輸送用機械器具)製造業界(64兆円)や一般機械器具製造業界(36兆円)に次ぐ31兆円規模の産業になっている」という。

 ただ、今後は少子高齢化に伴う国内市場の縮小をはじめ、安全・安心の要求に応えるための管理コストの上昇、調達リスクの高まりなど課題も多く、研究会として、こうした課題を整理して、成長への方向性を論議していく。

 座長以外の研究会メンバーは次の通り

 秋山隆司・国分取締役GMS事業部長兼SM・生協事業部長、浅田博・イオンリテール取締役食品・デリカ商品本部長、上垣清澄・柿安本店顧問、大橋弘・東京大学大学院経済学研究科准教授、貝塚寛雪・伊藤忠商事食料カンパニー食料経営企画部長、竹田利明・イトーヨーカ堂取締役常務執行役員商品本部長兼食品事業部長、中野祥三郎・キッコーマン執行役員経営企画部長、林俊秀・Tedy 代表取締役、藤田雅規・日清製粉グループ本社企画本部本部長補佐兼GS(国際化)中国室・室長、松本洋一・サントリー食品常務取締役食品事業部副事業部長・食品事業部企画部長、柳川範之・東京大学大学院経済学研究科・経済学部准教授、山下裕子・一橋大学大学院商学研究科准教授、吉峯英虎味の素執行役員食品カンパニー外食デリカ事業部長。
(編集担当:福角やすえ)