ホンダが開発した、世界初の二輪車用の有段式トランスミッションをフルオートマチック化した「デュアル クラッチ トランスミッション」。スポーツライディングのパフォーマンスと環境性能を両立させたトランスミッションとなっている
本田技研工業(ホンダ) <7267> は、世界で初めて、二輪車用の有段式トランスミッションをフルオートマチック化した「デュアル クラッチ トランスミッション」を開発。2010年に欧州と北米を皮切りに、日本でも順次発売予定の大型スポーツモデル新型VFRに採用を予定している。
この二輪車用デュアル クラッチ トランスミッションは、軽量コンパクトなシステムのため、既存のエンジンレイアウトを大きく変更することなく搭載が可能で、電子制御技術を駆使することで違和感のないスムーズな発進・変速特性を実現している。また、ライダーの要求に幅広く対応するため、一般走行用の「Dモード」とスポーツ走行用の「Sモード」といった2種類のフルオートモードと、マニュアルトランスミッション感覚の走行を可能にする「6速マニュアルモード」を備えており、簡単な操作でスポーツライディングを楽しむことを可能としながらも、シフトスケジュールの適正化により、燃費性能においても従来のマニュアルトランスミッションと同等以上の性能となっている。
同社は、このトランスミッションの二輪大型機種への順次採用を検討するなど、特に先進国でのスポーツモデルへの適用拡大を予定しており、今後もホンダの持つ独自の最新技術を駆使し、社会のニーズやユーザーのライフスタイルにマッチした二輪車を開発し、提供をしていきたいとしている。
(編集担当:北尾準)