選考委絞った候補 党員投票等で駄目といえる

2012年10月25日 11:00

 自民党の石破茂幹事長は衆議院選挙区候補者(選挙区支部長)の公募にひとりしか応募がなかった場合での党員投票に「世襲批判への隠れ蓑ではないのか」とする意見について、記者団から聞かれ「その選挙区に住所や居所をもたなければ立候補できないわけでないので、全国津々浦々、どこからでも公募に応じて自らの所見を述べ、候補者たらんとすることを申し述べる機会は保障されている。選考委員会がひとりに絞ったというところまで、隠れ蓑ということにはならない」とした。

 石破幹事長は、そのうえで「仮に、選考委員会がひとりに絞ったとしても党員集会、あるいは党員投票において、それは駄目と言える」と明言。

 石破幹事長は「党員がその人を擁立するということに、責任を共有するかどうかという点が大事」とし、「最後は主権者たる当該選挙区の有権者が決めるものということは間違いのない事実であると認識している」と述べ、自民党の選挙区候補者公募制度において選考委員会がひとりに候補者を絞り込んだとしても、党員集会、党員投票で否定できるなど、世襲の隠れ蓑にはならないよう機能しているとの考えを示した。

 ただ、公募制度の公平、公正、透明性を高めるには、選考委員会がひとりに絞り込んでから党員集会や投票にかけるのではなく、候補応募者全員が党員集会などで所見を述べ、質疑をし、そこで投票をし、決めるなど、世襲の隠れ蓑と批判されない制度づくりが求められる。(編集担当:森高龍二)