近年、化粧品市場の中でスキンケアのカテゴリーは着実に伸長しており、なかでもここ数年は大豆や蜂蜜、ハーブなど、自然素材を主成分とした商品に注目が集まっている。
例えばロート製薬は、20~30代向けの新スキンケアブランド「蜜まめ」を立ち上げ、自然素材に着目した「蜜まめ 合わせ化粧水(さっぱり)」「蜜まめ 合わせ化粧水(しっとり)」の2品を発売している。同品は肌にうれしい成分を含んだ自然素材に着目。まるごと大豆R搾り成分を配合した”化粧水層”と、濃厚なはちみつ成分を配合した”クリーム層”の2層式の化粧水。2層に分けることで、化粧水にもかかわらず、乳液に近い量の油分を配合することが実現。高い保湿力と、さらりとベタつきにくい使用感を実現した、新感覚の自然素材化粧水として注目が高い。
また、山田養蜂場は、同社の強みであるハチミツを最大限に生かしたハニーラボシリーズを展開。数あるハチミツの中でも上質とされているルーマニア産完熟アカシア蜂蜜をエキス化せずそのまま配合した人気スキンケアで、18種以上のビタミン・ミネラルをはじめ、肌に有用な成分がたくさん含まれており、保湿効果が望めると世代を問わず支持を得ているようだ。
一昔前から、アロエやヘチマなど、自然素材を使ったスキンケアは「肌にやさしい」というイメージで世代を問わず愛用者も多く、安心を得られる美容品として根強い人気を獲得してきた。しかし、ここ数年は変化が見られ、自然素材を活かしたスキンケアにやさしさだけではなく、「効果」を求める傾向にあるという。だが「効果」といっても、美容や保湿に関する正確な数値を得ることはなかなか難しい。しかし化粧品業界各社は、不況にあってもなお伸長しているスキンケアカテゴリーが常に活性化するために、ユーザーがそれぞれの「効果」を体感し、継続的に購入したいと考えるような様々な自然素材商品を開発することに力を注いでいるようだ。