政権選択の選挙といわれる8月30日投開票の総選挙を前に、文部科学省は初等中等教育局長名で全国の都道府県教育委員会教育長と指定都市教育委員会教育長に対し「教職員などの選挙運動の禁止」を厳守するよう、通知を行った。
今回の選挙は政権が交代する可能性が従来選挙に比して高いだけに、激戦が予想されている。そうした中、教育公務員においては、一般公務員以上に「政治的中立性が求められており、特定の政党の支持や反対のための政治活動については禁止されている」。その点を厳守し、「学校教育の国民の信頼を損なうことのないよう、服務規律の確保に格段の配慮をお願いしたい」としている。
あわせて、こうした服務規律に反したものには、厳正な措置をとるように要請。教育委員会委員についても積極的な政治運動や教育委員としての地位を利用しての選挙運動は禁止されているので、と公平中立の立場で対応するよう念を押している。
違反行為の具体例では「PTAなどの会合で特定候補の推薦を決定させることや、投票を依頼すること、学校での児童、生徒、保護者に対する面接指導で自分の支持する政党や候補者の名前をあげること、選挙運動員として候補者の自動車に乗り、投票を呼びかけること、特定の政党や候補者の名をあげて賛成、反対の署名運動をすること、または署名に協力するよう勧誘すること、特定の政党や候補者などを支持する、あるいは反対する趣旨で書かれた新聞、雑誌、ビラを発行または回覧、掲示、配布、朗読して聞かせる、編集するなどの行為、選挙用ポスターを貼って回ること、選挙運動用ポスターやはがきに推薦人として肩書きを付して名前を連ねること、選挙運動のために個人演説会や街頭で演説すること」などをあげている。
(情報提供:エコノミックニュース 編集担当:福角忠夫)