自民政務調査会日本経済再生戦略会議が最終報告

2009年04月27日 11:00

 自民党政務調査会日本経済再生戦略会議は日本経済再生への戦略プログラムの最終報告をまとめた。このうち、電気自動車などの低燃費自動車の普及促進を図るため、経年車の廃車に伴う新車購入補助や単なる新車購入時の補助、公用車の買い替え時に3年間で環境対応車に切り替える(国4000台、自治体20万台)、電気自動車先端モデル都市を10箇所程度で展開するなどの政策をとることにより、100万台規模の需要減をカバーできる台数効果がある、としているほか、数万人から10万人規模の雇用波及効果が期待できるとしている。

 報告書は自動車業界の現状について、国内生産が急減しており、21年度は前年度比で100万台規模での販売減のおそれがある(2009年度の需要見通しは業界団体で430万台になっている)。特に、経済状況が厳しいことから環境性能の進んだ最新の車の需要が減少し、既存の自動車ユーザーの保有期間の長期化への対応が「自動車保有構造のグリーン化」の観点からも課題になっている、と分析している。

 また、省エネ製品の普及を図ることにより、生産誘発効果は電子部品、原材料、流通などを含めた関連産業全体で1兆4000億円から2兆4000億円規模の効果が期待でき、関連する中小企業にも波及効果が期待できる、としている。一方で、CO2削減効果は家庭部門の電力消費による排出量の3%から4%(300トンから400トン)削減できる雇用誘発効果は数万人程度と見込まれるという。省エネ製品の普及政策として、一定以上の省エネ効果を有するエアコン、冷蔵庫、テレビなどの家電購入に「エコポイント」を付与する。そのポイントを省エネ製品の購入に使えるようにする。3年間で最大2400万台のグリーン家電の普及を促進するというもの。

 政府は経年車の廃車に伴う新車購入補助や省エネ家電への購入時のエコポイントなど、一部で提言を具体化し、政策を進めている。