アサヒ「スーパードライ」グリーン電力でエコを推進!

2009年04月24日 11:00

 アサヒビールは、同社の主力商品である「スーパードライ」の自社製造にかかる電力(自家発電を除く)を全てグリーン電力に切り替えることを発表している。

 今回のグリーン電力使用の対象となるのは「スーパードライ」(350ml缶のみ)とギフトセットに使うビール類。国内の全9工場で製造するすべての「スーパードライ 350ml」缶については、5月以降に在庫がなくなり次第、順次製造に使う電力を風力とバイオマス発電に切り替えていく方針だ。また、グリーン電力使用を示す「グリーン・エネルギー・マーク」を350ml缶の本体やギフトセットの外箱に記載し、CO2排出量の削減への取組みを社会にアピールしていく。

 製品の自社製造時に使う全力をグリーン電力でまかなうのは食品業界では初めての試み。産業界全体でもソニーに続く規模になる。これによって、一般家庭約4500軒分の年間排出量に相当する1万8000tのCO2削減効果があると見込んでいる。

 同社は2007年に国内ビール工場としては最大規模の太陽光発電設備を博多工場に導入、2008年には、ビール醸造煮沸時のCO2排出量を約30%減らす世界初の新技術を開発するなど、CO2削減に向けた活動を積極的に行ってきた。いち早く、エコへの取組みを進めることで、エコブームな中で環境意識が高まっている消費者の指示を集め、激しいシェア争いを繰り広げているビール業界において、一歩リードする存在でありたいという思惑がうかがえる。

 および、6缶マルチパック用包装資材(記載は6月以降)、外箱、1本でもビール類が含まれるギフトセットの外箱に記載し、CO2排出量の削減への取組みを社会的にも訴求する。

 合わせて「グリーン電力証書システム」を活用し、アサヒビール本社ビルと隣接する飲食店ビル「アネックス」「フラムドール」で使う全電力もグリーン電力に切り替える。650万キロワットアワー相当の電力量の「グリーン電力証書」の発行を受け、相当量を本社ビルで使うことにより、自然エネルギーの普及と環境改善につなげたい考え。