憲法記念日まで数週間という時期を迎え、細田博之自民党幹事長は憲法改正に向けた議論を進めるための憲法審査会が設置できない状況について「そもそも法律上決められている憲法審査会という審査会自身を始めてはいけないというようなことは、まさに議会主義の否定じゃないかと思います」と野党の姿勢を批判した。一方で、「憲法審査会は憲法改正の内容を規定するものではなく、こういう場において、これから項目別にどういう憲法改正をしていったら良いだろうかという提案も受け、反対もできる場」と審査会設置に協力するよう野党に理解を求めた。
また、憲法改正については「いっぺんに全部やるという案を持っている人はおりますが、それぞれのパッケージごとにできるものからやれば良い」との考えを示した。
パッケージごとにとの内容について、細田幹事長は「例えば私学助成が何も書いてないから、私学助成の制度は憲法に盛り込むべしとか、環境権の問題はどこにも書いていないから基本権の中に入れようとか、そういう議論を始めたら良い。一括してもやれる訳だが、元々議論としては、パッケージとして基本的人権あるいは教育の問題とか分けてやっていこうと。9条の問題というのは、いろいろな考えがあるから、表現にしても、検討にしてもまた時間がかかるかもしれないが、当然、憲法の中でここだけは変えなければならないという案はどこにでもあるから。そういうのを一歩一歩考えていくのが国会の責務」また、「最後は、各院の3分の2の賛成がなければなりませんから」と(与党だけですすめることができない)「歯止めがある」ことを強調し、設置を先延ばしする野党の姿勢をけん制した。