景気の後退とともに親事業者の過度な利益確保策で下請事業者にそのしわ寄せが行くケースの増加が懸念されることから、公正取引委員会は下請代金遅延等防止法(下請法)の厳正な運用を強化するとともに、違反行為を予防するため、全国約50箇所で下請法の概要説明や下請取引に関する意見交換を図る「草の根下請懇談会」をスタートさせる。
公取では「この懇談会で下請事業者の生の声を充分に聴取したい」意向で、下請法の違反事業者を通報した場合にも「情報提供を行った事業者が誰か、親事業者に特定されることのないように工夫していることなど、充分に説明を行って、情報提供に結び付けたい」としている。
公取では11月26日に北海道・函館市内のロワジールホテル函館で懇談会を開いたのに続き、11月27日には広島県福山市内の福山商工会議所と大分県大分市内の大分県消費生活・男女共同参画プラザ、富山県富山市内のボルファートとやまで。また11月28日には新潟県長岡市内のNICOテクノプラザや愛知県岡崎市内の竜美丘会館、兵庫県尼崎市内の尼崎商工会議所、鳥取県米子市内の米子商工会議所、愛媛県新居浜市内の新居浜市市民文化センター、長崎県長崎市内のホテル・セントヒル長崎で開催を予定している。
このほか、12月1日に長野県松本市内の松本商工会議所で、12月2日に石川県金沢市内の地場産業振興センターで、12月3日に栃木県足利市内の足利商工会議所で、12月5日に北海道・帯広市内の帯広ワシントンホテルで、12月8日に島根県松江市内のくにびきメッセで、12月9日には福井県越前市内のサンドーム福井で、12月10日に佐賀県佐賀市内のグランデはがくれで、12月12日に神奈川県相模原市内の相模原市商工会議所で、12月17日に滋賀県彦根市内の彦根商工会議所で、12月22日に岩手県盛岡市内の岩手県工業技術センターで開催することが決まっている。詳しくは公取事務総局経済取引局取引部企業取引課(03・3581・3373)へ。