ニセモノの購入 2人に1人が「仕方ない」

2008年11月06日 11:00

 ニセモノの購入は、どんな理由でもすべきでない、と考える人は5人に2人(39・9%)、正規品より安いので購入するのは仕方ない(27・3%)や正規品にないデザインや仕様があるから仕方ない(7・5%)、公然と売っているので仕方ない(17・6%)などニセモノ購入を「仕方ない」と消極的ながらも容認する回答者が52・4%と2人に1人いることが内閣府の知的財産に関する特別世論調査で分かった。ニセモノを製造販売することには法的規制があり、罰則も定められているが、ニセモノを購入することには罰則がないため、知的財産を守るための啓発活動や広報活動により、意識の高揚が一層求められそうだ。

 調査は今年9月11日から21日までの間で、全国の20歳以上の男女3000人を対象に調査員による個別面接聴取により行われた。1770人から有効回答を得た。

 それによると、ニセモノの購入を見聞きしたことがあるかどうかでは、よくあるが9・9%、ときどきあるが24・2%と3人に1人が見聞きした経験をもっていた。平成18年7月に内閣府が行った調査結果に比較すると、18年調査(よくある10・3%、ときどきある28・8%)に比べ、よくあるで0・4%、ときどきあるで4・6%減少していた。

 次に、インターネットの利用について、ほぼ毎日利用しているは29・1%、たまに利用しているは16・9%と利用者は46%にのぼり、まったく利用していない(45・8%)者との比率が1対1になった。また、他人の著作物を許諾なくインターネット上で公開・共有することが違法だということを知っているかどうかでは、75・8%が違法であることを知っていた。

 では、インターネット上での違法な公開・共有を防ぐための対策として有効な手段はどうか、では53・8%が「罰則強化」をあげ、51・8%が「取締り強化」をあげた。次いで多かったのは「サイト運営者やインターネット接続業者などによる自主的な取組みの促進」(31・8%)「違法行為の防止に関する広報、啓発」(29・2%)だった。