オリンパスメディカルシステムズは、日本メーカーで初めて、通常内視鏡に匹敵する高画質を実現した小腸用の「オリンパスカプセル内視鏡システム」(エンドカプセル)について、厚生労働省から国内での製造販売承認を今月取得した。「エンドカプセル」は10月1日から4日までグランドプリンスホテル新高輪などで催される「第76回日本消化器内視鏡学会総会」に出展、紹介される。
小型カメラや照明を内蔵した錠剤大のカプセルを飲み込むことで、小腸全体の撮影ができるため、検査による患者への身体的負担が軽減される。
同社によると「カプセルは、消化管の蠕動運動によって移動しながら1秒間に2枚、約8時間かけて合計約6万枚撮影する。撮影画像は、カプセル本体から無線で患者が身に着けたアンテナに送信され、順次受信装置に蓄えられる。患者はカプセルを飲み込んでから1時間から2時間後には病院を出て通常の生活に戻れる。撮影終了後、医師が受信装置から画像データをワークステーションにダウンロードして診断できる」というもの。
カプセルの大きさは外径11ミリ、長さ26ミリ。カプセルに高解像度CCD、自動調光機能を搭載。患者がカプセルを飲み込んだ後も、カプセルがどの臓器に存在しているかを画像で確認できるリアルタイム観察を実現。加えて、約6万枚の画像から、前画像に対して動きの大きい画像を静止画で一覧表示する「オーバービュー機能」や動きの小さい画像をスキップして動画再生する「エクスプレスビュー機能セレクトモード」などの画像解析機能が搭載され、「医師の読影作業の効率化を支援するワークステーション」になっているとしている。