自動車などの騒音規制強化へ 国土交通省

2008年06月26日 11:00

 爆音をたてて走る自動車など、騒音被害の発生を防止するため、国土交通省は環境省と合同で自動車排気騒音対策検討会を設け、自動車などのマフラー(消音器)の規制を一層実効性のあるものにするため、交換用マフラー認証制度の創設を柱に、騒音規制強化案をとりまとめた。現在、案について、一般から意見を募っている。募集受付は7月25日(必着)まで。

 マフラーの規制強化では、これまでは「全部又は一部が取り外されているもの」、「切 断されているもの」、「内部の騒音低減機構が除去されているもの」及び「破損又は腐食があるもの」を基準不適合としていたが、新たに「騒音防止性能を容易に変更することができる構造であるもの」も基準不適合とするとしている。この基準は車検、整備命令及び不正改造等の禁止の規定等において適用し、不適合のものは車検時に不合格とされる等の処分を受ける。

 また、交換用マフラー認証制度(事前性能確認制度)を創設する。これは、騒音防止性能を有するマフラーが適切に選別されるようにするためで、交換用マフラーの騒音防止性能等を予め確認する機関を国土交通大臣が登録し、当該登録を受けた機関(登録性能等確認機関)が性能等を確認した型式のマフラーには、「性能確認済表示」を表示する等の制度を大臣告示により創設するというもの。(乗車定員11 人以上の自動車、車両総重量が5トン以上の自動車、大型特殊自動車及び小型特殊自動車に備えるマフラーはこの制度の対象外になる)。このほか、騒音試験法の一部見直しも予定されている。

 国土交通省では年内に交付し、交換用マフラー認証制度は公布日から、その他の規制は平成22年4月から施行する予定だ。なお、新規制は、施行日以降に製作される自動車等(輸入車を含む。)に適用。施行日までに製作された自動車等については技術的に対応が困難な車両も存在するため、今次改正においては新規制の遡及適用を見送るとしている。詳しくは同省ホームページで。