カメラ撮影の映像がライブで立体映像に

2008年06月03日 11:00

 東京大学大学院情報理工学系研究科と日立製作所はカメラで撮影した映像を高速で処理し、特殊な眼鏡をかけずに、ライブで立体映像として見ることができるシステムを開発した。

 開発されたシステムは、東京大学が開発した64台のカメラを搭載した可搬型カメラアレイシステムと、日立が開発した特殊な眼鏡をかけずに立体映像を見ることができる「裸眼立体視ディスプレイ」を組み合わせたもので、一般的なPCでデータ処理が可能。また、カメラアレイシステムは可搬型でシステム全体の移動性に優れている。

 「今起きていることを、ライブで、立体感のある映像を通じて伝えることが可能。今後の立体映像のライブ配信・受像システムの実用化に繋がる」としている。

 これまで、立体映像を表示させるには、60方向から3次元空間を撮影した60の視点をもつ映像が必要だったため、事前に作成したCG映像に限られていた。

 新システムは、可搬型カメラアレイの64台分の映像入力を、CG技術(自由視点映像合成技術)を駆使して、リアルタイムで60視点の映像に変換し、「裸眼立体視ディスプレイ」に表示させる技術で、カメラで撮影した映像を特殊な眼鏡をかけずにかつライブで立体映像として見ることを可能にした。
新システムは7月10日と11日、東京大学で開催される「3次元画像コンファレンス」で実演展示される。