タクシーチケット多額使用と多忙は別 冬柴大臣

2008年05月21日 11:00

 タクシーチケットを年間500万円近く使用していたという件で、菅直人民主党代表代行らが関東地方整備局を訪れ、領収書の提示を求めたのに対し、これに応じず押し問答になった事案について、冬柴鐵三国土交通大臣は「見せるべきものは全部見せるべきだと私は思っています。あるものは何も隠し立てする必要は全くない。事案は、私の方から詳細に資料提供しているわけですから、それに基づいてやっているわけで、私どもとしてはできるだけのことはしなければならない」と領収書がすでにない場合は仕方ないものの、存在するのであれば開示するべきとした。 

 冬柴大臣は「タクシーチケットの問題については、4月1日から全部扱いを統一した。したがって、タクシーチケットの請求及び交付の仕方、使用日時の記載、使った残りの半券については1年間保存する、しかもそこに書かれたことについては所用の帳簿に全部書いて、これについては長期保管する。証票書類についての半券は、少なくとも1年間は保存する。こういうことをきちんと通達いたしまして、各局、各整備局においてそのような扱いとし、管理する者の名前も全部指定してやっていますので、今後はそのようなことは起こらないと思う」と現在の体制を紹介。

 「今までの分について指摘されれば、本当に無駄遣いと言われてやむを得ない使い方があったということについてはその時も反省をし、そのように手続きを改めた次第です。ただ帰った時間その他は記録されており、大変労働強化されていることは事実で、忙しいです。その点について、私は職員が過労死になってしまうのではないかと思います。ただ配置転換もきちんとして、働き方ももっと工夫して欲しいと申し上げています。仕事がものすごく複雑で精緻になっています。総合評価方式等で全部やるということになると、机の上が一杯になるぐらいに書類を積み上げることとなり、大変な手続きになってしまいます。そういったことから、本省にいる職員は夜中の2時、3時まで働いているという事実もあります。しかし、それとタクシーチケットが年間500万円近くも使うという話は別問題であり、このように常識に外れることはやってはならないと思います」と改めて、職員らに自覚を求め、適正使用を徹底する意向をうかがわせた。